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「マーケティング4.0」とは結局どうゆうことなのか?

マーケティング4.0とは、マーケティング学界の泰斗であるノースウエスタン大学ケロッグ経営大学院教授のフィリップ・コトラー氏が2016年に著書「Marketing4.0:Moving from Traditional to Digital」で提唱している概念です。2017年に開催された専門セミナー「マーケティング4.0~新時代のマーケティングとは~」にて首都大学東京大学院准教授の水越康介氏が講演された「マーケティング4.0時代に向けて」のレポート記事から抜粋してご紹介します。

 

講演の冒頭、水越氏はマーケティング4.0に至るまでの歩みを以下のように整理されています。

・マーケティング1.0:販促すること。つまり「作ったものをどうやって売るか」。

・マーケティング2.0:「消費者志向」の高まりで、売れるもの、必要とされるものをどうやって作るかが重視されるようになったことで他社との「差別化」が重要な戦略となった。

・マーケティング3.0:そもそも顧客とは何か。コトラー氏は顧客とは単に目の前の消費者だけではなく「マインドとハートと精神を持つ全人的存在」であり、その全人的存在である顧客に対してアプローチすること。

 

コトラー氏が2010年に提唱した「コトラーのマーケティング3.0 ソーシャル・メディア時代の新法則」(朝日新聞出版)によると、そのコンセプトは「価値主導」ということ。消費者志向に変わりはないですが、機能的な充足にとどまらず精神の充足をも目指す、人間中心のマーケティング。そうでなければ顧客、そして社会の期待には応えられないというものです。

とはいえ、社会の期待に応えるといっても、具体的に何をすればいいのかとなるとなかなか難しい。「マーケティング4.0」は現場のマーケターからそうした疑問の声に答えるために書かれたそうです。

 

マーケティング4.0で大切になるのは「顧客の自己実現を支援したり、促進したりするような商品やサービスを開発すること」だという。マーケティング4.0はマーケティング3.0を完全に上書きしてしまうものではなく、むしろ3.0を補完し、自然に広めていくためのものといえます。ただ、そこであらためて強調されているのが「伝統からデジタルへ」というスローガン。新著の中でコトラー氏は「ニューウェーブの技術」という言葉を繰り返しています。つまり、インターネットやソーシャルメディアのこと。コトラー氏が2010年頃に想像していた以上に「デジタル」はマーケティングの中で無視できない存在になりました。ソーシャルメディアには自己実現したい人がたくさんいる。ここで求められるのが「驚きや感動の体験」。つまり「Wow!」を作り出し提案していくこと。

 

水越氏はビジネスそのものが社会にどう関わっていくのかを考えることが重要と。そして実際の活動の中で「Wow!」を作り出していくこと。と日本企業が今後取り組むべきテーマを示唆しています。

 

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