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デジタル時代の人材採用。「インバウンドリクルーティング」とは何か。

人材獲得競争がますます激しくなる昨今。採用活動にマーケティング発想を取り入れている企業の事例をご紹介します。

マーケティング業界で認知されている「インバウンドマーケティング」(ブログや電子ブック、ニュースリリース、動画などのコンテンツをWebで公開し、検索結果に上位表示させたり、SNSで共有・拡散されるような取り組み)ですが、この考え方を人材採用に適用したのが「インバウンドリクルーティング」です。

 

このインバウンドリクルーティングを展開している国内事例としてメルカリの記事をご紹介します。

事業拡大とともに、ここ数年採用に注力しているメルカリ。同社の採用ページのファーストビューに現れるのが以下の3つのバリューです。

■Go Bold:大胆にやろう

■All for One:全ては成功のために

■Be Professional:プロフェッショナルであれ

 

 

TOPページファーストビューにこれだけ目立つ3つのValuesを見せるということは、この価値観に共感する人だけを採用しようという強い意志を感じます。スクロールするとミッションとバリューそれぞれの解説が表示され、ミッション(新たな価値を生みだす世界的なマーケットプレイスを創る)への共感も重要視していることを閲覧者に明確に伝えています。

これらの採用メッセージはWebサイトに限らず、採用関連のイベントや同社スタッフのインタビュー記事などでも、スタッフが3つのバリューをプリントしたTシャツを着て一貫性を持って価値観を伝えています。メルカリへの就職を考える人たちのマインドに3つのバリューが自然と刷り込まれるのではないでしょうか。

 

そしてさらに重要なことは、バリューを発信するだけでなく、バリューに基づく充実した施策や仕組みを社内で実行していること。例えば下記のような取り組みが挙げられます。

■社員がリクルーターとなって友人や知人を会社に紹介するリファラル採用。

メルカリでは社員による採用を目的としたランチやディナーなどは相手が応募するかどうかにかかわらず、会社から全額費用が支払われるそうです。金額の上限はなく、採用を成功させるためには細かい取り決めに縛られず大胆な手を打つという彼らのバリューを体現していると思われます。

 

■目的やゴールの設定は全て自分次第。

米国にインターンに行く人を募集した際、そこで何をするか、目的やゴールの設定は全て自分次第ということ。これも社員一人一人をプロフェッショナルとして信頼しているというバリューに繋がります。

 

■産休や育休、介護休業などライフステージに合わせた休暇の取得や慶弔制度を整備。

人事制度や福利厚生を整備・充実させることで、産休や育休などのライフステージで収入が減少するリスクを抑え、社員が「Go Boldにおもいっきり働ける環境」をより充実させるという方針を取っています。

 

■社内の様子を共有するオウンドメディアを通じてバリューを継続的に刷り込む。

社員インタビューやイベントレポート、オフィス紹介など、メルカリ社内の様子が分かるオウンドメディア「メルカン」。メニューの最初(一番左)にあるのはやはり「バリュー」。タグから見つける欄も「Go Bold」「Be Professional」「All for One」と3つのバリューから並んでいます。バリューに基づいて社員がどんな働き方をしているのか、Go Boldに動くためにはどのような環境があるのかをこのメディア内で伝え続けているのです。

 

このように採用メッセージを社内外に一貫性を持って発信し続けること、社員自らがシェアしたくなるようなイベントや制度を用意することがインバウンドリクルーティングの要諦と言えるでしょう。そしてメルカリの事例は自社の価値感に共感する人材を獲得するための手段として、また入社後も共有の価値観を維持するための具体策として大変参考になります。

 

 

●記事元

・なぜ人材採用にマーケティング発想が必要なのか

・メルカリ、ガイアックス、サイボウズに学ぶインバウンドリクルーティング