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中小企業こそブランディングが必要な時代

ブランディングとは何か、なぜ中小企業こそブランディングが必要なのか、日本企業の多くで課題となる「ブランド戦略」について解説したデジタル時代の基礎『ブランディング』を執筆された山口義宏さん(ブランドコンサルティングを行うインサイトフォース株式会社)のインタビュー記事をご紹介。

顧客ニーズは多様化し、様々な価値観が生まれる中、企業のサービス、商品は差別化が難しく短期間でコモディティ化する傾向にあります。だからこそどんな企業でもブランディングが必要な時代だと説く山口氏。

 

ブランディングはいい商品やサービスの価値をきちんと伝えること

ブランディングの役割は「商品・サービスの価値を、顧客が頭の中で想起できる”知覚された価値”に転換すること」。顧客の頭の中にブランドを識別するためのロゴのような記号要素と知覚価値を浸透させるための活動は、すべてブランディングといえます。

 

また山口氏はブランディングの取り組み方を「漢方薬」と「外科治療」という表現に分けて、わかりやすく解説されています。

「漢方薬」:企業理念を浸透させるブランディング

内容:企業理念やロゴを刷新するCI支援など

メリット:社内の意思決定や方針が分かり易くなり、採用活動にもプラスになり、顧客からは理念に対して深い尊敬を得ることすらある。

デメリット:成果が出るまで時間がかかる。またオーナー経営者の会社など、理念と個人的な価値観が重なり、短期での経済的リターンを求めずに長期間継続的に推進できる強力なカリスマの存在が必要になるケースが多い。

 

「外科治療」:競争戦略的なアプローチによるブランディング

内容:短期間で市場競争力を高めるために、顧客インサイトを探り、競争力のあるブランドの知覚価値を定義し、マーケティング4P(Product、Price、Place、Promotion)施策に落とし込むという発想。

メリット:比較的短期間でブランドイメージを訴求でき、コンバージョン率(顧客への転換率)が高くなる。また、ブランド力が高まることで値下げしなくとも選ばれるようになり利益率が高まる。

 

「漢方薬」「外科治療」どちらがいいというわけでなく、長期的・短期的観点で取り組み方が変わってくる

「外科治療」である競争戦略の具体的方法について、取り組んだ企業は外部に開示することはありません。当然のことながら支援したコンサルティング会社も秘密保持契約の対象となります。その結果、世の中に可視化されるブランディング事例、ノウハウはCI・デザインの話に偏っていると言えます。

 

中小企業こそブランディングが必要な時代

最後に、山口氏は中小企業こそブランディングが必要と説いています。

ブランディングは追加で膨大な費用が必要なことではない。中小企業が現在提供している商品・サービスを、ユーザーがより価値を感じられるように本質的な価値を問い直し、マーケティング施策に反映させて一貫性を生み出す。これは社内調整の部分が殆どです。

 

中小企業が商品・サービスの内容では差別化できないと考えて、価格勝負に乗り出したら悲惨な結果になるのが目に見えています。だからこそブランディングの必要性として、大企業より中小企業・ベンチャーのほうが切迫感が高い事業環境になるのです。

中小企業こそブランドを作り、小規模でも利益を得られるように勝負していくべきです。

 

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