Googleが導入(現時点では英語圏のみ)したBERTとは?

2019年10月下旬、ネット上のIT関連ニュースサイトではGoogleが導入した最新の自然言語処理技術「BERT」について注目が集まっています。
発表時点での導入は英語圏のみの検索エンジンですが、過去最大のアップデートなどと取り上げられています。この「BERT」とは何のか? 詳しく解説された記事をピックアップして紹介します。
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Googleの最新技術「BERT」とは
自然言語処理技術の一種で、私たち人間が使う言語をコンピュータに理解させるための技術です。検索エンジンにキーワードを入力して検索した際、その検索意図に合わせて適切なサイトを表示するために、この自然言語処理技術が検索キーワードをコンピュータに理解させています。
要するに最新技術の「BERT」は私たちの検索するワードをより深く理解するための試みと言えるでしょう。
BERTの特徴とは
最大の特徴は文章における「文脈を理解できること」だそうです。これまでの自然言語処理技術は私たちが話す文章のうち、それぞれの単語については理解できるものの、その単語同士のつながりや文脈を読み取ることはできませんでした。ですので検索ワードを入力する際、「クリスマス」「プレゼント」といった単語を一つ、二つ入力して、クリスマスプレゼントを探しているという意図を伝えていました。
この文脈を理解するという点について、「魚介じゃないラーメン」というワードを例に説明がされています。
●BERTが導入されていない日本語Google検索の場合
「魚介じゃないラーメン」と「魚介 ラーメン」がほぼ同様に認識されているため、検索結果には「魚介ラーメン」の店舗ばかりが表示される。
●BERTが導入された後のGoogle検索の場合
「魚介じゃないラーメン」のうち、「じゃない」という単語が「魚介」にかかるという文法上の構造を理解することができるようになるため、検索結果は「魚介 ラーメン」とは全く異なるものになるかもしれません。
現時点で日本語圏のGoogle検索エンジンにBERTが導入されていませんので検証はできませんが、理論上は上記のように検索結果が変化すると思われます。
BERT導入の背景とは
1.モバイル端末の普及による検索クエリの多様化
近年のモバイル端末の普及によってスマートフォンで検索することが主流となりました。これにより検索ワードが多様化しており、Google検索で検索されるワードの15%は全く新しいワードだそうです。
2.音声検索の普及により会話するような文章で検索するユーザーが増えてきている
音声検索や文章での検索が増加したことで検索ワードが複雑化してきています。音声検索の普及については以前にもご紹介しましたので下記の記事を参照ください。
「音声検索」に対応するSEOノウハウ。スマートスピーカーの普及で音声検索が急増!
BERT導入に備えてやるべきSEO対策は?
結論としては、特別な対策は不要とのこと。結局は数年前からGoogleがメッセージを発信しているように「ユーザー検索意図を満たすような、ニーズに応じた良質なコンテンツを作る」ということ。
その「良質」とは「専門性」「権威性」「信頼性」ということとなります。
「Googleが重要視するE-A-T(専門性・権威性・信頼性)の高め方とは?」