「インターネット白書」ARCHIVES

インターネット白書が閲覧できるアーカイブサイトのご紹介。前年までの白書がネット上で閲覧可能なサイトです。
凄まじいスピードで変化するネット業界において、1年前のデータは古いと感じる方も多いと思いますが、時代の流れ、インターネットの変遷を知ることで自社を取り巻く外部環境が大きく変化していることを感じとり、経営戦略を考える上で参考になるデータではないでしょうか。
昨年(2019年)の白書で個人的に気になったコンテンツは「Eコマースの動向」。
モノ余り、少子化の時代、各ネット通販事業者はショッピングの利便性追求とこだわりの体験価値提供でさらなる市場拡大を目指しているとのこと。
相変わらずEコマース市場は堅調に拡大しているようで、経済産業省の推計によると、
・企業間(BtoB)市場:317兆2110億円 対前年比9.0%増 Eコマース化率:29.6%(耐前年比1.3ポイント増)
・消費者向け(BtoC)市場:16兆5054億円 対前年比9.1%増 Eコマース化率:5.79%
※2017年 国内電子商取引市場規模
となっており、景気動向と比較するとEコマース市場は大きく成長しています。
BtoC市場構成は、「物販」「サービス」「デジタル」の3分野で8兆6008億円の市場規模があり、全体の約半分を占めています。
さらに「物販」のカテゴリー構成を見ると
・衣類・服飾雑貨等
・食品、飲料、酒類
・生活家電、AV機器、PC・周辺機器等
・雑貨、家具、インテリア
・書籍、映像・音楽ソフト
これら5つのカテゴリーがぞれぞれ1兆円を超え、物販全体の85%を占める主要カテゴリーとなっています。
ただし各カテゴリーの成長ステージは異なり、
・生活家電、AV機器、PC・周辺機器等
・書籍、映像・音楽ソフト
はEコマース化率が30%前後と高いものの成長率は全体平均を下回って成熟期に入ったのに対し
・雑貨、家具、インテリア
は成長率が9.8%と高く引き続き大きく拡大しそうな勢い。
・食品、飲料、酒類
はEコマース化率が2.4%とまだ低いので市場拡大への期待は高いが、成長率は平均をやや下回っている状況。
長年右肩上がりが続くEコマース市場ですが、世界と比較すると日本市場の伸びは低い。
全世界のEコマース市場の平均成長率は24.8%増で、
・中国:35.1%増
・米国:16.3%増
など世界のEコマース市場規模のトップ10で1桁成長は日本だけとなっています。この状況を打開するには、さらなる利便性とこだわりの体験価値提供を追求する必要があるとのこと。
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