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2020年 国内の広告費は9年ぶりのマイナス成長~電通発表~

2021年2月25日、株式会社電通は日本の総広告費と、媒体別・業種別広告費を推定した「2020年 日本の広告費」を発表しました。

タイトルにもあるように、結果は9年ぶりのマイナス成長となり、最大の要因は新型コロナウイルス感染症拡大による各種イベントや広告販促キャンペーンの延期・中止が影響している模様。

以下、株式会社電通の発表内容を抜粋してご紹介します。

2020年 日本の広告費の概況

・2020年の総広告費は、通年で6兆1,594億円(前年比88.8%)
・東日本大震災の2011年以来、9年ぶりのマイナス成長。かつリーマン・ショックの影響を受けた2009年以来、11年ぶりの二桁減少。
・外出、移動の自粛により、巣ごもり需要が活発化。デリバリーやネット通販、オンライン会議やオンラインイベント・セミナーなど、社会におけるデジタルトランスフォーメーションが一気に加速。

媒体別広告費の概況

1.マスコミ四媒体広告費 2兆2,536億円(前年比86.4%)

6年連続の減少となり、「新聞広告費」「雑誌広告費」「ラジオ広告費」「テレビメディア広告費」はすべて大きく前年割れ。

2.インターネット広告費 2兆2,290億円(前年比105.9%)

1996年の推定開始以来、一貫して成長を続け、「マスコミ四媒体広告費」に匹敵する2.2兆円規模の市場に成長。通年でECなどが堅調。

3.プロモーションメディア広告費 1兆6,768億円(前年比75.4%)

各種イベントや従来型の広告販促キャンペーンの延期・中止に加え、外出・移動の自粛も影響し、通年で減少。特に「イベント・展示・映像ほか」「折込」などが大幅減少。

媒体別広告費詳細

1.マスコミ四媒体広告費

①新聞広告費 3,688億円(前年比81.1%)

新型コロナの影響による各種イベントの中止、宣伝予算の削減が影響。業種別では「情報・通信」がウェビナー、リモートワーク関連、オンラインショップ(EC関連)などの出稿増加により前年比107.9%と伸長。一方、「交通・レジャー」は同51.1%と大幅減少。

②雑誌広告費 1,223億円(前年比73.0%)

紙の出版物の推定販売金額は、前年比99.0%と16年連続のマイナスとなったが、減少幅は最も小さくなった。雑誌広告費は、新型コロナ拡大の影響による広告宣伝費の落ち込みやデジタルシフトの加速などにより、前年を下回る厳しい状況が続いた。

③ラジオ広告費 1,066億円(前年比84.6%)

新型コロナの影響で、各種イベント告知、「交通・レジャー」「流通・小売業」などの出稿が減少し、通年で大幅に減少した。一方、巣ごもり需要により「家電・AV機器」などの出稿が増加。

④テレビメディア広告費(地上波テレビ+衛星メディア関連) 1兆6,559億円(前年比89.0%)

・地上波テレビ 1兆5,386億円(同88.7%)
・衛生メディア関連 1,173億円(同92.6%)

2.インターネット広告費

①インターネット広告媒体費 1兆7,567億円(前年比105.6%)

新型コロナによる消費の低迷および広告出稿減少の影響を受けつつも、他メディアよりも早く回復基調となり、前年を上回る結果に。広告媒体の内、運用型広告費は1兆4,558億円(同109.7%)。巣ごもり需要によってSNSやEC、動画配信サービスへの接触機会も増え、大手プラットフォーマーを中心とした運用型広告の需要が高まった。

②「日本の広告費」における「物販系ECプラットフォーム広告費」 1,321億円(同124.2%)

これまでの継続的な成長に加え、新型コロナで物販系ECプラットフォーム自体が社会的にも大きな役割を果たし、それに連動して物販系ECプラットフォーム広告費も引き続き高い成長率を見せた。また巣ごもり需要によりECでの購買活動は普及・伸長する中、EC内での商品購入を促す目的の広告も増加した。

③インターネット広告制作費 3,402億円(前年比101.4%)

コロナ禍によるインターネット利用の変化、企業活動のデジタルシフトへの動きが、インターネット広告の制作需要増につながった。一方、予算の制約に加え、素材の撮影ができないなど、制作業務自体への制約が発生したケースも多いと見られ、制作費全体では微増にとどまった。

3.プロモーションメディア広告費

①屋外広告 2,715億円(前年比84.3%)

長期の契約より短期のキャンペーン型広告への影響が大きく、緊急事態宣言後、短期ボードや屋外ビジョンの短期契約が大きく減少。一方、屋外ビジョンの長期契約は堅調。渋谷に飲料メーカー専用のビジョンが新設されたほか、位置情報データを活用しインプレッション数でセールスする媒体社が本格始動。

②交通広告 1,568億円(前年比76.0%)

鉄道は交通機関利用者が減少し、中吊り、駅貼り、ドア横をはじめ、ほぼすべての媒体がマイナスとなった。空港も全体的にマイナス。業種別では、飲料・アルコール系の出稿が減り、ゲーム系、SNS動画配信系、クラウドサービス系の出稿が増加した。

③折込 2,525億円(前年比70.9%)

2020年の折込広告は前年以上の減少。新聞の発行部数の減少、折込大判サイズの減少に加え、新型コロナの影響による流通関連の折込自粛が要因となった。業種別では、流通を含め、飲食、旅行・宿泊関連、遊戯関連を含むサービス業、教育・教養、金融・保険、不動産が大きく減少した。

④DM(ダイレクト・メール) 3,290億円(前年比90.3%)

4月の緊急事態宣言の影響で、一時、非常に厳しい状況に陥った。特に来店促進タイプの送客型DMは外出自粛の影響も受け、大幅に減少。業種別では、巣ごもり需要で、通販、教育関連、不動産・住宅設備が比較的堅調に推移。

⑤フリーペーパー 1,539億円(前年比72.9%)

通年を通してマイナス傾向だった。地域情報系フリーペーパーは交通・レジャー、外食・各種サービスの出稿停止・延期が相次いだ。一方、デリバリーサービスなどの出稿は好調。ターゲットメディア系フリーペーパーはデジタルシフトが加速。ウェビナー、オンラインイベントが増加し、新たな収入源となった。

⑥POP 1,658億円(前年比84.2%)

新型コロナの影響で、積極的な店頭演出ができないため、大きく減少した。また新商品が発売延期・中止になったメーカーも多く、その影響も出た。一方。実演販売や接客ができない点から、小型モニターPOPの設置や、店頭でのデジタルサイネージを活用したリモート接客の活用などが見られた。

⑦イベント・展示・映像ほか 3,473億円(前年比61.2%)

「東京2020オリンピック・パラリンピック」をはじめとする多くのイベント・展示会などが新型コロナの影響による延期・中止となり、大幅に減少した。特に数万人規模の集客を予定していたプライベートショーやマラソン大会などのスポーツイベントは政府の方針もあり、開催方法の変更や中止・延期となった。

●詳細については記事元にて