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テレワークに移行できない企業から人材が流出する理由

昨年からのコロナウイルス感染症拡大に伴い、「テレワーク」というキーワードがネット上を中心にさまざまなメディアで記事掲載されています。

テレワークの重要性がさらに高まっている今、テレワークと人材の関係性を論理的に説いた記事から内容を一部抜粋してご紹介します。

テレワークの有無で企業は完全に分断化

三菱地所が都内のオフィスワーカーに対して行った調査によると、何らかの形でテレワークを実施している人の割合は67%となっており、この数字からテレワークはかなり定着したと判断できます。

テレワークのスタイルとして
・オフィス中心のテレワーク(オフィスが5~9割):33%
・テレワークが中心:26%
・完全テレワーク:8%

という調査結果から、オフィスに行きつつ、必要に応じてテレワークを行うのが最も標準的なスタイルのようです。

また、「コロナ危機終息後はどうなるか」という問いに対しては
・引き続きテレワークを実施する:70%
・オフィスのみ:30%

と現在の比率とほぼ同じとなっており、恐らくですが、現在テレワークを行っている人は、コロナ後もテレワークが継続し、現時点でオフィス100%の人は、今後もオフィスのみの勤務形態が続くと考えている可能性が高い。

結論として、オフィスでの業務は原則としてテレワークへのシフトが可能であることを考えると、テレワークにシフトする企業としない企業は完全に分断されたと見てよいだろう。

※この調査はオフィスワーカーのみに対して行ったものなので、いわゆる現場仕事をしている人は含まれていません。

人材の定着率にも影響してくる

テレワークが実践できるかどうかは、ITシステムの整備状況など技術的な面にも左右されるが、そのハードルは高くありません。現在では技術やコストというよりも、管理職のITスキルや社風など、組織的な部分に大きく依存しています。

感染リスクがあり、テレワークを実施したほうがベターという状況でも移行を決断しなかった企業は、何らかの理由で移行したくないものと考えられ、そのような企業は、今後も同じ職場環境を維持すると考えられます。

一方で、コロナ危機をきっかけにテレワークにシフトした企業は、コロナ終息後もテレワークを行い、オフィス勤務とテレワークを使い分けると予想されます。

今はコロナ危機という緊急事態なので、多くのビジネスパーソンは現状維持を最優先していますが、コロナ後には従来の働き方を見直す動きが一気に広がってくるはず。そうなると、テレワークを含む柔軟な働き方ができる企業とそうでない企業との間には埋めようのない格差が生じる可能性があります。

マイナビが21年卒の新入社員に対して行った調査では、会社の一員であることを意識している人の割合は、
・フルリモート:58.9%
・フル出社:67.7%

とフル出社のほうが高いという結果に。しかし、フルリモート勤務者で「3年以内に退職予定」と回答した人は14.7%と全体(28.3%)よりも大幅に低いという調査結果となりました。

要するに、フルリモートの社員は会社への帰属意識はそれほど高くないが、業務に対する取組みは意欲的であり、定着率も高い可能性が示唆されています。(つまり意識がジョブ型の雇用形態になっている)。

現状を放置すれば5年後にはもっと大変なことに

このようなアンケート結果についても、リモートかどうかという物理的環境よりも、組織のカルチャーが大きく影響している可能性が高い。

前述したように、テレワークにシフトできるかどうかは技術ではなく、社風や管理職のマネジメント能力の問題です。日頃から柔軟な働き方が実現できている組織は、テレワークにもスムーズに対応できるという話であり、結果として優秀な人材を採用できるし、社員の定着率も高くなる。

これはテレワークだけにとどまる話ではない。今後はAIなど、テクノロジーの進歩によって職場の環境はさらに変化する可能性が高く、現時点でテレワークにスムーズに対応できた職場は、次の技術にもうまく対応できるはずだ。

一方、現時点でテレワークを拒絶している組織は、高次元のテクノロジーが普及したときには、さらに対応が難しくなる。当たり前のことだが、従業員は同じ給料なら、柔軟な働き方ができる企業を選ぶに決まっている。

コロナ危機によって表面化したテレワーク格差というのは、とりもなおさず組織が持っている潜在力の格差でもある。現時点においても、社員は常に全員、顔を合わせて仕事をすべきだと考えている経営者や管理職は、すぐにその価値を改めたほうがよい。このままでは5年後には、人材確保もままならない状況に陥るだろう。

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